COLUMN

2023/11/15

インターネット調査(ネットリサーチ)とは? メリットや注意点、調査の流れを調査会社が解説!

市場調査・マーケティングリサーチの手法として欠かせないものの1つがインターネット調査(ネットリサーチ)です。スマートフォンやタブレットが普及している現在は、より幅広い属性への調査が可能になっており、様々な用途で活用されています。

本記事では、インターネット調査(ネットリサーチ)のメリットや注意点、調査の流れ、費用、事例について解説します。

 

【本記事のおすすめ対象者】
・定量の調査データを必要としている方
・大量の回答データを回収されたい方
・コストを抑えて調査を行いたい方
・短期間で調査データを回収されたい方

 

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インターネット調査(ネットリサーチ)とは

インターネット調査(ネットリサーチ)とは、インターネットを利用した調査手法の1つです。また、パソコンやスマートフォンといったデジタル機器を用いて実施されます。非常に幅広い情報を時間や場所の制約なく容易に取得できることが特徴です。それにより、大量のデータ検討や、多様で広範な対象群からの情報収集が可能になりました。まずはインターネット調査の特徴と重要性について見ていきます。

インターネット調査(ネットリサーチ)の特徴

インターネット調査(ネットリサーチ)は、インターネットが普及した1990年代から広がり始めました。普段からパソコン・スマートフォン・タブレットを利用する人が多くなっている現在では、幅広い層からの情報収集が可能となっており、市場調査・マーケティングリサーチの主要な調査手法として定着しつつあります。 

従来の紙を使ったアンケート調査に比べ、インターネット調査は短期間に大量のデータを集めやすい点が大きな特徴です。そのため、主に定量データ(数値で表せるデータ)を効率的に収集したい場合に多く用いられています。

 

インターネット調査(ネットリサーチ)の重要性

インターネット調査(ネットリサーチ)は、その多様性と効率性から高い評価を受けています。インターネットは全世界の人々と繋がるツールであり、広範で多様なデータを取得することが可能です。この結果、人々の意見や行動傾向を深堀りさせ、広範かつ精密な分析を実現することができるのです。また、ネットならではのリアルタイム性も大きな利点となります。一時的なイシューや流行の変化を即座に捉えることができるため、より即座に戦略の修正や新しい可能性の発見が可能です。このように、インターネット調査(ネットリサーチ)は調査の効率化だけでなく、新たな視点からの分析や洞察の提供、先進的な戦略の策定といった多岐にわたる価値を提供しています。

 

インターネット調査(ネットリサーチ)のメリット

時間と地域の制約が少ない

インターネット調査(ネットリサーチ)の1つ目のメリットは、時間と地域の制約が少ないという点です。これにより、24時間いつでも、地球のどこからでもアクセスすることが可能となります。地理的な障壁も時間帯の違いも問題とならず、アクセスをする人々の制約を大幅に緩和できるのです。例えば、海外の顧客に対する市場調査を行う場合でも、調査先の者がインターネットにアクセスできる環境さえあればデータの収集が可能なのです。これにより、調査対象を広げることができ、より多角的な視点から情報収集が行えます。

 

大量のデータ収集が可能

インターネット調査(ネットリサーチ)の2つ目のメリットは、大量のデータ収集が可能な点です。オンライン上では、多様なユーザーの行動や意見、感想などをリアルタイムで集めることができます。これらの情報は大量で多様であり、その全てがデータとして保存できるため、深い分析や詳細なレポート作成を行うための素材が手に入るのです。また、アンケート調査などを行う際も、一度に大人数の回答を得ることが可能です。これらは紙ベースの調査では困難なことであるため、データ量とその収集効率の面で優れています。

 

コストが安い

インターネット調査(ネットリサーチ)の3つ目のメリットは、コストが安い点です。郵送や電話、訪問による調査では、人件費や通信費、交通費など、様々なコストが発生します。しかし、インターネット調査(ネットリサーチ)ではこれらのコストを大幅に削減することが可能です。具体的には、調査の設計、実施、集計、報告までの一連の流れがデジタル化され、自動化できるため、大きな経済的な利点があります。

 

結果が早期に得られる

インターネット調査(ネットリサーチ)の4つ目のメリットは、結果が早期に得られる点です。参加者が回答を終えるとすぐにデータ集計が可能で、調査結果を待つ時間が大幅に短縮されます。また、結果の分析や報告もデジタル化されたデータを利用することで効率的に行えます。これにより、スピーディな意思決定や、迅速な市場対応が可能となります。これは、急速に変化する現代社会において、大変重要な特性と言えるでしょう。

 

インターネット調査(ネットリサーチ)の注意点

インターネット調査(ネットリサーチ)で、特に注意しておきたいのは以下の2点です。

 

マルチデバイスへの対応

現在は幅広い世代にスマートフォンが普及しているため、インターネット調査(ネットリサーチ)においてもスマートフォンから回答する人が増えています。回答できるデバイスがパソコンのみだと、回答率が下がったり、属性に偏りが出てしまったりするなどの可能性が出てくるため注意が必要です。アンケートシステムがマルチデバイスに対応しているかどうかを確認しておきましょう。

 

回答者の負荷を極力下げる

紙のアンケート調査では設問数がある程度制限されますが、インターネット調査(ネットリサーチ)では調査項目数の制限なく作成することができるため、設問項目が多くなりがちです。しかし、調査項目数が多過ぎると回答者の負荷が高くなり途中離脱が起きるほか、面倒になって適当に回答してしまうケースが起こり得るため注意しなければなりません。

 一般に、20問を超えると回答者のストレスが増大するとされています。調査項目数が多すぎるときは、調査目的に照らし合わせながら本当に必要な質問に絞り込むようにしましょう。

 

インターネット調査(ネットリサーチ)実施の流れ

インターネット調査(ネットリサーチ)の実施方法について、主に調査目的の設定からレポートの作成までの流れについて説明します。

 

調査目的の設定

成功するインターネット調査(ネットリサーチ)には、まず明確な目的が必要になります。調査で欲しい情報をはっきりとさせ、そのデータがどのように役立つのかを考えるのが始まりです。ターゲットとなる情報やそれがどのように活用されるかを細かく設計することで、調査計画の立案もスムーズに進むでしょう。また、目的が明確にあれば、無駄な時間を削減し、効率良く情報を集めることが可能です。

 

調査計画の立案

調査目的を明確にしたら次に進むのが調査計画の立案です。調査の目的に適した方法を選び、調査する情報の範囲を設定し、調査を実施する期間や頻度を決めるのが重要です。また、情報収集の具体的な作業手順や、調査から得たデータをどのように管理・整理するかといったプロセスも必要となります。これらを全て計画に落とし込むことで、具体的な行動指針が形成され、調査をスムーズに遂行することが可能になります。

 

調査の実施

計画が整ったら、次は調査の実施です。設定した目的に基づき、計画した方法でインターネットを利用してデータを収集します。ここでは、時間を設定して効率よく情報を集め、偏りがないよう様々な角度から情報を得ることが重要です。また、収集した情報はリアルタイムで整理・分析することで、必要な情報が得られているか、目標への進行状況を把握することが可能となります。

 

データの分析

データの収集が終わったら、次はそれらを分析するフェーズです。この段階では、取り扱うデータが多量であるために、的確な分析が求められます。データの中に見えてくるパターンやトレンド、ひときわ目立つデータや逸脱したデータなどに注目し、それらが調査の目的や問いに対してどのような意味を持つかを考えます。結果に基づいて予想外の発見があった場合でも、追加調査を行うなど柔軟に対応します。

 

レポートの作成

最後に、調査結果をまとめてレポートを作成します。データの分析結果を客観的に示し、それが調査目的にどのように関連しているのか、またその結果をどのように活用すべきなのかを説明します。レポートは調査の成果であり、具体的な行動につなげていく手がかりになります。読み手にとってわかりやすく、参考になる形式でまとめ、調査の結果を最大限に活用するための方策を提案します。

インターネット調査(ネットリサーチ)の費用について

インターネット調査(ネットリサーチ)ですが、実際にはどのような費用がかかるのか。ここでは、自社で行う場合と調査会社に依頼する場合の費用、そして費用を抑えるための方法について詳しく解説していきます。

 

自社で行う場合の費用

自社でインターネット調査(ネットリサーチ)を行う場合、直接的な費用としては、調査企画・立案やアンケート作成、集計・分析に要する人件費が主な費用となります。人件費は、調査内容や目的によって必要な人数やスキルが異なりますので、その変動が大きいです。また、収集したデータを適切に管理するためのサーバーやデータベースシステムの設置費用、これらを運用・管理するためのシステム管理費など、設備関連費も考慮する必要があります。

 

調査会社に依頼する場合の費用

一方、調査会社に依頼する場合の費用は、その調査会社の提供するサービス内容によります。例えば、企画・立案から実施・集計・分析までフルサポートしてくれる全契約型の調査会社の場合、大量の回答が得られるが大がかりなパネル調査を行うと、数百万円から数千万円程度までかかる可能性があります。また、ある特定の業務だけを依頼する業者の場合は、その依頼する業務により費用が決まります。このように、依頼する調査会社やサービス内容により費用は大きく変動し、具体的な費用を知るには見積もりを取ることをお勧めします。

 

費用を抑えるための方法

インターネット調査(ネットリサーチ)の費用を抑えるための方法としては、まず的確な調査目的を明確にし、必要最小限の調査を行うことです。調査目的が不明確だと、無駄な情報を収集してしまい、結果的に時間と費用が増大してしまう恐れがあります。また、自社で行う場合は、調査のプロセスを標準化することで人件費を抑えることができます。例えば、アンケート作成や集計・分析の方法を明確にマニュアル化することで、調査に必要な人員の教育費を抑えることが可能です。また、業者に依頼する場合は、見積もりを複数社から取ることによって、適正価格を確認することが重要です。

 

インターネット調査(ネットリサーチ)の事例と評価方法

インターネット調査(ネットリサーチ)のさまざまな事例、それらの成功事例と失敗事例、そして調査結果の評価方法について考察していきます。

 

インターネット調査(ネットリサーチ)の成功事例

インターネット調査(ネットリサーチ)の成功事例のひとつとしては、スキンケアに関する消費者の意識調査が挙げられます。美容関連企業が行ったこの調査では、Web上のアンケートを活用し、スキンケアに対する消費者の好みやトレンドを深堀りしています。結果として、具体的な消費者の要望を把握し、新しい製品開発のための有益な情報を集めることに成功したのです。また、ターゲットとなる消費者層へ直接アンケートを送ることで、回答率も大幅に向上しました。これは、インターネットを用いた調査手法の効率性と効果性を示す明確な成功事例でしょう。

 

インターネット調査(ネットリサーチ)の失敗事例

しかし、インターネット調査(ネットリサーチ)には失敗事例も存在します。その一つとしては、著名な政治選挙予測の誤りがあげられます。インターネットを通じて広範に行われたこの調査では、予想外の結果が出てしまいました。原因の究明を行ったところ、全体のユーザーへのアンケート配信ではなく、一部のユーザー層に偏ってアンケートを送っていたことが判明しました。これにより、選挙結果は調査の結果とは大きく食い違う形となりました。このような結果は、インターネット調査(ネットリサーチ)のリスクを示すものであり、全体像を把握しないと偏った結果を生む可能性があることを示しています。

 

調査結果の評価方法

最後に、調査結果の評価方法について考察します。調査結果の信憑性を確認するには、複数の評価軸が必要です。まず、対象者の選定方法、問題設定の明瞭性、統計的な分析の精度など調査の設計面を見直すことが重要でしょう。次に、結果の解釈においては、結果が偶然に起こった可能性を否定するための検定や、他の調査結果との比較を行うことが求められます。さらに、調査結果を具体的なアクションに繋げる際には、その結果がビジネスの目標や戦略にどのように寄与するのかを評価する必要があります。これらの評価方法を用いて、調査結果の信頼性と有益性を高めることが可能となるのです。

 

データの収集・活用がより手軽に

短期間かつ低コストでの調査が可能なインターネット調査(ネットリサーチ)が普及したことで、マーケティングや商品開発などに必要なデータを手軽に収集できるようになりました。現在は調査会社へ委託する方法のほか、調査票の作成から集計まで自社で行うセルフ型のリサーチサービスも提供されており、より低コストで手軽に実施することも可能です。意思決定や施策の精度を高める手段として、ぜひ有効活用してください。

 

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